• TSR速報

(株)ケンショウほか1社

ケンショウの本社

ケンショウの本社

(株)ケンショウ(大阪市中央区)と、関連の(株)タガヤス(同所)は4月25日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請し同日、保全管理命令を受けた。
 申請代理人は渡邊直樹弁護士ほか(きっかわ法律事務所、大阪市北区中之島3-2-4)。保全管理人には山本幸治弁護士(きっかわ法律事務所、同市北区中之島3-2-4)、調査委員に稲田正毅弁護士(共栄法律事務所、同市中央区南船場4-3-2)が選任された。
 負債総額はケンショウが債権者183名に対して約26億3100万円、タガヤスが43名に対して約2億7800万円。2社合計で約29億900万円。


 ケンショウは、代表者の個人事業(建設設備事業)を法人化させ設立。以降、大手及び中堅ゼネコンからの受注を増加させ業容を拡大してきた。
 しかし、事業規模の拡大に伴い、協力業者へ支払う前払金の増加に加え、建設や販管費コストなどが上昇した。さらに、新たな収入源を獲得するために設立したタガヤス(植物工場)において、工場の設計・システム開発などに不備・不具合が発生したことで、市場向け農作物の販売開始時期が大幅に遅れた。タガヤスへの運転資金を拠出したことで、財務収支及び資金繰りが大きく悪化した。
 その後、事業資金の確保を画策したものの、金融機関から追加融資を受けることができなかったことなどにより、資金繰りが更に悪化し、会社更生による経営再建を図ることとなった。早期にスポンサー企業を選定し、事業再建を図る予定。
 

 タガヤスは、水耕栽培にてレタス(商品名:星のブーケレタス)の製造および販売を手掛けていたが、ケンショウに連鎖した。
 なお、他の関連会社は申請していない。

※(株)ケンショウ(TSRコード:575665203、法人番号:6120001142889、大阪市中央区大手前1-7-31、設立2005(平成17)年6月、資本金4000万円)
※(株)タガヤス(TSRコード:136003346、法人番号:3120001230093、同所、設立2020(令和2)年7月、資本金300万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年3月期決算(6月20日時点) 役員報酬1億円以上の開示は117社・344人

2025年3月期決算の上場企業の株主総会開催が本番を迎えた。6月20日までに2025年3月期の有価証券報告書を510社が提出し、このうち、役員報酬1億円以上の開示は117社で、約5社に1社だった。

2

  • TSRデータインサイト

「想定為替レート」 平均1ドル=141.6円 前期比1.9円円高を想定、4期ぶり円安にブレーキ

主な株式上場メーカー98社の2025年度決算(2026年3月期)の期首ドル想定為替レートは、1ドル=140円が48社(構成比48.9%)と約5割にのぼった。平均値は1ドル=141.6円で、前期に比べ1.9円の円高となった。

3

  • TSRデータインサイト

代金トラブル相次ぐ、中古車販売店の倒産が急増

マイカーを売却したのに入金前に売却先の業者が破たん――。こうしたトラブルが後を絶たない。背景には、中古車価格の上昇や“玉不足”で経営不振に陥った中古車販売店の増加がある。倒産も2025年1-5月までに48件に達し、上半期では過去10年間で最多ペースをたどっている。

4

  • TSRデータインサイト

日産自動車の役員報酬1億円以上開示は5人 内田前社長の報酬額は3億9,000万円

 経営再建中の日産自動車が、2025年3月期決算の有価証券報告書を提出した。報酬額1億円以上の個別開示の人数は5人で、前年と同数だった。

5

  • TSRデータインサイト

2024年上場企業の「個人情報漏えい・紛失」事故 過去最多の189件、漏えい情報は1,586万人分

2024年に上場企業とその子会社が公表した個人情報の漏えい・紛失事故は、189件(前年比8.0%増)で、漏えいした個人情報は1,586万5,611人分(同61.2%減)だった。 事故件数は調査を開始した2012年以降、2021年から4年連続で最多を更新した。

TOPへ